手嶌葵のゲド戦記から月9明日への手紙まで10年の唯一無二の軌跡
手嶌葵の声
手嶌葵と言えば、ささやくようなウィスパーボイス、切ない歌声。その声に思わず聞いてみたくなるのが、この質問。
- Q:大きな声は出るんですか?
- 手嶌:(笑)ちゃんと出ます。よく聞かれるのが…森に住んでらっしゃるんですか?って。普通に街中を歩きますし、渋谷とかも行きますし…
とのことだ。しかし、別世界から聞こえてくるような、美しい独特の歌声から、森の妖精的なイメージをもたれるのも納得だ。
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月9「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」との相性
2016年の1月期のドラマ、「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」の主題歌となっている「明日への手紙」。泣ける、切ない歌声はこのドラマの内容にピタリとハマる。
ドラマの主演の有村架純と高良健吾はそれぞれこの曲についてこう話す。
- 有村:同じなんですよ、歌詞の内容が。聴いていて胸に刺さりますね。
- 高良:このドラマの主題歌で本当によかった
まさにドラマの映像と歌詞と歌声がひとつの作品となって胸に刺さる。
ドラマの最終回を控えたこの時期の3月16日、「明日への手紙(プレミアムエディション)」が発売される。
今の手嶌葵になるまで
- 手嶌:小さいときからミュージカル映画とかが大好きで、それを見ながら歌ってました動くことも大好きだったのでそれなりに「活発な子」だったと思います。
と自らを話す手嶌、その歌声のルーツは通っていた音楽学校、福岡・C&S音楽学院時代の話にさかのぼる。
- 手嶌:(学校の)先生方が最初にほめてくださったのが、上手だねではなく良い声をしているねって言ってくださってうれしいなって、すごくうれしいなって思えて、少し時間があると先生の顔を見にお話を聞いてもらいに学校に来ます。
と、今でも、学校に顔をだす手嶌。C&S音楽学院 毛利直之学院長はこう話す。
- 毛利学院長:僕、一番おどろいたのは、「5年後にどうなっていたい?」と聞いたんですよ。(すると)5年後は「自分の本当の声で歌えるようになっていたい」と言ったんです。本当に自分の課題を見据えていつか唯一無二の声になりたい。そう言って卒業していきました。
当時から、他の子とは違う感性を持っていた、手嶌葵。唯一無二の声をを課題に頑張り続けてきた。
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デビュー前から欠かさないこと
デビューはちょうど10年まえ2006年ジブリ映画「ゲド戦記」の「テルーの唄」。毎回ジブリ作品の音楽には注目が集まる。ジブリの世界観にあった、曲が厳選されている。その歌声に大抜擢された手嶌葵。
当時から彼女の歌声は高く評価されていた。そんな手嶌が毎日欠かさず続けていることがある。
- 手嶌:高校生のときにしていたことを今でも歌う前にしています。(それは)歌の基礎(発声練習)です。
唯一無二の声でありたいと願う手嶌の声のが作られたのは、この基礎練習と呼吸にあるという。
- 手嶌:歌うときはとても呼吸が大切で、故意に小さくしようと訳でもなくささやこうと思っているわけでもなくて、呼吸がしやすい歌い方ができればと思っているのでこういう歌い方になっているのかなと思います。
これが今の手嶌の切なくも鬱こしい歌声になっているようだ。
「明日への手紙」に込められた思い
この曲は、もともと、2014年に発売されたアルバムの収録曲。作詞作曲を手がけたのは、手嶌と親交の深いシンガーソングライターの池田綾子氏。
- 池田:手嶌さんが手嶌さん自身の心を歌える曲にしたいと思って作りました。ご自身の才能に気づいてないというかですね、すごい謙虚なんですよね、そこがすごく魅力だなって。
- 手嶌:とんでもないです。
また、デビューからの10年順調だったように思う彼女は、自分の呼吸を見失い先が見えくなったこともあったという。
- 手嶌:もがきながら悩みながら(10年間)歌っていたのでその言葉(もがきながら)を綾子さんが書いてくださったのがすごくうれしかたので「ちゃんと歌わなきゃ!」というフレーズではあったりします。
- 池田:(歌詞が)生々しすぎるんじゃないかって気持ちなっていたんですね。でもその、もがくって言う言葉を明日への希望にかえていく力強さと包容力とか生きて歩き出したっていう感じがしました。
- 手嶌:また10年、もし続けられるんだったら楽しく歌えれば、歌い続けていたいなってふうに思います。
と、これからもその唯一無二の歌声で魅了してくれるだろう。
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